FC2ブログ
10 // 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30. // 12

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
trackback: -- | comment: --

今週のモデル・ライフ 1月15日号 



毎度お付合いを願いまして、恐れ入ります。私の方は、こうして書かしていただくと、文章書きの絶好のウォーミングアップになります。

月刊『とれいん』に書いておりましたときは、一人で書くのが、多い月は2万字を超えることもままありました。そういう頃はそれに何となく慣れていましたが、定期的に書くことがなくなると、いざ何か書こうという時に、どうにも頭が動かないし、気力を振り絞るのがとても辛くなる。プロのスポーツ選手が現役を退くと、途端に凡打さえ打てなくなる、というのが、よく理解できました。

今夜もこれから、明日のJAMの理事会に提出しなければならない事務文書を二つまとめるのですが、別に書いて愉しいものではありませんので、まず皆様へのレポートを書いて、頭にリズムをつけてから、その勢いで片付けようと思います。

先週土曜日、新額堂で買ってきた「夢の種」の中に旋盤、工作台、工具掛け、がありました。これは一つには、先ごろから作っている「石油井戸」の汲み出しポンプ施設に付随する物置のインテリアとして使おう、と考えたものです。

ウオルサーズ製の汲出しポンプ(動力つき)が乗る、櫓つきの土台(LASER KIT社製Glenwood No.2 Oil Derrick)は「櫓を立て、それに吊った掘削ドリルで地中深く掘り進め、油脈を掘り当てたのちは、汲出しポンプに交替させたので、この櫓は、現在は使っていない」という姿なのです。そのため、ドリルで掘削していた当時の動力小屋はそのまま物置になっている、という設定で、扉も閉まった状態でデザインされています。

しかし、どうもそれでは殺風景で、レーザー・カット独特の直線性が際立ってしまいそうなので、何か遊び心を見せられる余地を、と思い、開口部として一番大きい、この物置小屋の扉を開けた状態に作りました。

先週までは「中にはドラム缶でも並べようか」と考えてきたのですが、新額堂の引き出しをあさっていたら、中型の旋盤、工作台、工具掛け、といったキャスティング・パーツを見つけましたので、寸法もちょうど良さそう、「これ、これ!」と、早速「元のウインチ小屋が、いまは汲出しポンプのメインテナンス作業室になっている」という風情に仕立てることにしました。

付属する三つの小屋のうち、手前に向かって開口部が見える二つは、ポンプ周辺とともに、すでに、「さかつうギャラリー」の小型LEDで照明しておきましたので、月曜夜から小屋のインテリア作りに取り掛かりました。(照明はいつも後回しにしては面倒になるので、昨年から「照明はストラクチャーを組む途中で必ず入れてしまうこと!」と自分にきつく申し渡しました)

月曜日はまず、キャスティング・パーツの洗浄と黒染めでした。

私は、こうした小物をきれいに塗り分けるのが大の苦手で、特にディテールの肩の部分の塗料が引いてしまうのがどうにも上手く防げないのです。それで『とれいん』の初期に、黒染めしてみたら、その化学変化でパーツの表面が適度に荒れ、アクリル絵具でさえも上手く乗るようになることを発見したので、以来その手法でやっています。

黒染めも上手く染めるのは、いろいろやってみましたが、やはりパーツの脱脂が肝心で、私は古歯ブラシに中性洗剤の原液を垂らしてゴシゴシやるか、洗剤を溶いた微温湯の中にしばらく浸してから、素の歯ブラシか腰のある古筆で磨きます。

黒染め液はそのままでは、すぐに効力が落ちてきますが、80℃ぐらいに加熱しますと、かなりの年数、真鍮、洋銀、ピューター、ホワイトメタル、ダイキャスト相手にバッチリ効果を発揮します。特に、私の場合、真っ黒に染め上げる事が目的でなく、塗料が引っ掛かりやすくするために、表面をざらつかせれば目的は達するのですから、幾分へたった黒染め液で十分です。

黒染め液を加熱するのは、湯煎が安全です。まず、コンビニで売っているゼリーなどの、半透明ポリ容器(そこそこ耐熱性あり)に洗浄したパーツを入れ、黒染め液をややたっぷり目に入れます。

それを耐熱性のある洗い桶の中に置き、それが浮いても倒れない程度まで、沸騰させた湯を周囲に注ぎます。これで数分から15分程度置けば、ホワイトメタルはもちろん、染まりにくいロストワックス・パーチさえもバッチリ染まります。「錆と油と埃で原色がわからなくなった」というような工具、資材などの表現には、その土気色に染まった色のままでも大変いい味です。

火曜日は染め上がって、水洗いも乾いたパーツを塗り分けました。

水曜日は丘の斜面の作り直した部分のプラスターを着色したので、小屋の方は休み。

木曜日、いよいよインテリア・パーツの組み込みです。小屋はウッドランド・シーニック社の「シーニック・アクセント・グルー」という、例の「何度も貼り直しできる接着剤(粘着材、といった方が正しい?)」で半固定してありますので、作業は楽です。LEDを点燈し陰影を確かめながら、パーツの配置を決めました。

奥の壁面が空きましたが、「アメリカでこういう作業小屋なら、そりゃーピンナップ・ガールでしょうが!」というわけで、大型ポスター・サイズを貼りました。これで、色彩的に殺風景な小屋の中に、文字通り色気が出ました。

さしものパーツのバラエティーを誇る米国模型界でも、ピンナップ・ガールは市販パーツがありません。これはどうやって作るか、といいますと、『ペントハウス』など成人雑誌の広告ページにある小型の写真をカラー・コピー機で二、三回縮小掛けますと、HOサイズのポスターに適当な大きさになります。これを何段階かの大きさに作っておくと、こうしたときにすぐ使えます。

ここで一度、写真を撮ってみました。最初は、「何か人影を‥」と考えたのですが、所詮は狭い小屋の中。いくつか考え付く人形を立ててみましたが、どうもしっくり来ません。人形が邪魔して、工具や工作台が、何が置いてあるのか判らなくなってしまうのです。

しかし、何も居なければ、それはそれで、何となく間が抜けてしまう。「これは、犬か猫だな‥」

さっそく手持ちの人形ストックを点検しましたが、30年越しストックしてきた猫は、昨年の「船着場」で全部使い切ってしまい、犬はたくさんあるのですが、ひと気の無い不気味さを漂わせたいところには、犬のシルエットは似合いません。猫の、あのしなやかに伸び縮みする姿態が生む不気味さこそ、この丘の上の寂しい作業場に欲しいものです。

「猫と女は化けて出るから、いたぶるな」というのは亡父から小さいころ教え込まれた訓戒です。女に化けて出られたことがあったのでしょうか?「化けて出そうな猫」で行きましょう!

そこで、ウオルサーズのカタログを繰りましたが、改めて見るまでもなく、犬に比べて猫の人形製品は圧倒的に少ないのですね。あっても、オーヴァースケールっぽい。私が長年秘蔵してきたメルテン社の猫詰め合わせは大きさがピッタリだったのですが、どうやら廃版になってしまったようです。

「これは現物に当たるしかないだろう!」ということで、土曜日である本日、「日本一HO人形の揃う店」、巣鴨の「さかつうギャラリー」へ。

しかし、ウッドランドもプライザーも、猫が入っているHO人形セットをすべて点検しましたが、やはり大きい、ドラ猫大将みたいなものばかり。それでは「不気味な雰囲気」は出ません。「ドタバタ漫画」になってしまいます。

私の欲しいのは、いかにも「横切られたら不吉」というような黒猫なのです。(実際、私は自転車での通勤途上にしょっちゅう横切られ、おかげでろくでもない目にばかりあって、その不吉さが骨身に滲みています)

「諦めるか?」と思い始めたところ、ちょうど店に来合わせていた驚異的レーザー・カット・デザイナー「Classic Story」の山川さんが、「これではどうですか?」と示してくれたのが、同じウッドランド製品でもNゲージ用。

猫のNゲージ用となると、もうほとんどゴミ。床に落としたら最後、二度と見つからない、というサイズですが、片手を腹の下に差し込んで持ち上がる程度の「しなやか猫」を1/87にしたらこんなものでしょう。

家に飛んで帰って、さっそく考えていた場所に配置しました。その前に、せっかく中国の工員さんが白黒に塗り分けていた猫を黒一色に‥落語の怪談話「猫定」や「猫怪談」に出てくる、不気味な黒猫。これは江戸言葉では「からす猫」というのだそうですが、その影がポツリと浮き上がることで、飼い主の存在を想像させよう、という趣向です。

レイアウトでの人形の使い方は私の研究テーマの一つですが、最近何となく分かったのは、人形というのはベタにたくさん並べればいいものではなく、密集しているところと、ほとんど人影のないところと、粗密をつけた方が、相互に効果が出るようだ、ということです。この石油採掘所は「あたりに人影が見えないのに巨大なポンプだけが動いている不気味さ」という、カリフォルニアでの印象を再現してみようと思います。

爪の間に挟まりそうな猫ですが、然るべく配置してみると、ちゃんと猫です。視点が変わると物が見える、という点では模型づくりには、やはり仲間が欲しいですね。今日はCS山川さんに「感謝、感謝」の一日でした。
スポンサーサイト
trackback: 0 | comment: --

トラックバック

トラックバックURL
→http://kokopelli104.blog108.fc2.com/tb.php/57-9c5d8455
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

ブロとも申請フォーム

QRコード

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。